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『芙蓉友奈は勇者でない』『芙蓉友奈は語部となる』舞台探訪レポート 第5回 大鳴門橋編
2023/03/30
(相关资料图)
世界を守る勇者として選ばれた少女たちの運命を描く『勇者である』シリーズ。そのイラストノベルの1つ『芙蓉友奈は勇者でない』の続編となるビジュアルオーディオドラマ『芙蓉友奈は語部となる』がいよいよ4月8日21時より配信開始!
現在、それらの物語のモデルとなった地域を訪れる、舞台探訪企画を連載中です。第5回目は、勇者部初の県外遠征となった大鳴門橋へ行ってきました!
■第4回 瀬戸大橋記念公園編はこちらから!
『芙蓉友奈は勇者でない』第2話で本州と四国を結ぶ3つの大橋の調査を始めたリリと柚木。その2つ目の調査地点として訪れたのが、大鳴門橋。1985年6月に開通した淡路島と徳島県を結ぶ吊り橋です。のちに開通した淡路島と本州を結ぶ明石海峡大橋と合わせ、本州四国連絡ルートを形成しています。ちなみに明石海峡大橋の方は、『烏丸久美子は巫女でない』で少し登場していますね。
さて、香川県観音寺市に住むリリたちにとっては初の県外調査。しかも、土曜午後のみというハードスケジュールでの視察。この時、リリはきちんと計画を練っていましたし、取材では2人の足跡をそのまま追うことに。ということで、今回も出発地点となった高松駅から、徳島駅へと向かう特急うずしおに乗り、まずは県境を越えていきます。その後は、池谷駅で鳴門線に乗り換えて鳴門駅へ。
……とサラッと流していますが、さすがは県外。高松駅から鳴門駅までは特急を使っても合計1時間半以上、各駅停車では3時間を余裕で越えます。舞台探訪をされる際は、この長大な移動時間をまず計算しておいたほうがよいですね。
↑今回乗車した特急うずしお。自由席と指定席がありましたが、自由席を確保。この車輌は座席のリクライニング、コンセントありで快適に過ごせました。リリたちも同様の特急に乗ったのでしょう。
↑鳴門線と乗り換え駅となる、とてものどかな雰囲気の池谷駅。時間帯によっては30分以上の待ち時間が発生することもありますので、その点に注意。
長い鉄道の旅を終えたら、鳴門駅を出て目の前のロータリーのバス停へ。“鳴門公園”と目的地表示がされている鳴門公園線のバスに乗り込みます。鳴門公園線は約30分間隔で、朝7時から夜19時まで運行されています。念のため時刻表の確認は忘れずに。この時乗車したバスは後ろの入口で整理券を取り、降りる際に運賃を現金で支払うタイプでした。車内でも両替はできますが、事前に細かい小銭を用意しておくと便利です。
さて、ここからも所要時間片道約30分と、ちょっと長めのバス進行。駅前を出ると、小鳴門橋を越えてしばらくすると海岸線沿いへと進路を取ります。すると進行方向には大鳴門橋が! 近づくにつれてだんだんその姿が大きくなっていくのにはテンションが上がりました。あと、この時の運転手さんが本当にていねいな方で、停留所の前後のアナウンスはもちろん、カーブでの注意アナウンスや、乗降者への気づかいもされていました。優しい!
↑海岸線沿いを走るバスの車窓から。穏やかに広がる空と海の青がとても美しく、長めの乗車時間も忘れて流れる景色に見入っていました。
↑到着後の鳴門公園のバスロータリー付近。鳴門駅前からは片道330円(2023年1月時点)でした。帰りもこのバス停からです。その際、目的地表示がどこでも鳴門駅前には停車しますのでご安心を。
バスの終点で降りれば、そこは大鳴門橋を中心とした自然豊かな鳴門公園。園内はかなり広く、階段アリ長い下りアリと、なかなか起伏に富んでいますので、しっかりと見て回ろうとするならご注意を。
さて、冒頭から鳴門、鳴門と連呼しながらまったくふれていませんでしたが、ここで一番有名なものといえば鳴門海峡の渦潮、ですよね! それを真上から見られる海上遊歩道“渦の道”こそが、今回の目的地! リリたちも大鳴門橋へと近づくために訪れていました。園内の観光標識や案内マップに従ってバス停から北東方面に向かって歩くこと約10分、大鳴門橋のたもとで“渦の道”と刻まれたモニュメントがお出迎え
↑こちらは渦の道へ向かう途中にある“大鳴門橋架橋記念館エディ”。大鳴門橋の歴史や渦潮の原理などが学べる有料の施設です。360°4Kシアターもあり、見る楽しみがいっぱい!
↑公園内の展望台から見た大鳴門橋方面。ずっとここで眺めていたくなるほどの素晴らしい景色でした。波打ち際の海の透明度がとても高くて最高!
↑ここが橋桁下に作られた渦の道への入口。モニュメントやその付近には、その日の渦潮の見頃の時間が掲示されています。
ではさっそく、入場料510円を支払いまして渦の道に突入! 大鳴門橋の橋桁下を利用して作られた海上45mにある遊歩道なのですが、これがものすごい解放感! 遊歩道の左右には頑丈な金属製のフェンスが張られてはいるものの、海風を直に感じながら鳴門海峡の南北を遠くまで見渡せます。もちろん直下の鳴門海峡の様子も見られるので、本当に楽しい! 全長も450mあり、途中に休憩スペースをいくつか挟みながら橋桁のかなり先まで渡ることができます。最初は長~い一本道の通路があるだけなのかな、と思っていたのですが、どんどん奥へと進んでいくと四角形の回遊型展望室が! ここからはいろいろな方角から渦潮の様子を見ることができました。
観光的な側面として渦潮のことを少し……リリには怒られそうですけど。渦潮の発生には潮の満ち引きが重要で、渦の道公式サイトでも毎日見頃となる干潮、満潮時の時刻をお知らせしているほどです。取材班が訪れたのは干潮にやや傾きかけた時間で、残念ながら大きな渦を見ることは叶いませんでしたが、時間を追うごとに少しずつ渦の発生する様子を観察することができました。
迫力ある渦を見たい方は、到着時刻を干潮時や満潮時に合わせるようにするとよいと思います。あともう1点、渦の道直上は高速道路ですので車両通過の振動が少し伝わること、そしてそれなりの高度感があることから、高所恐怖症の方は要注意です。
↑まっすぐに続いていく渦の道。大鳴門橋の巨大な橋桁を真横に見ながら歩けるのも高ポイント。むき出しの無骨な構造こそロマンの塊! カッコいい!
↑遊歩道の一部には、真上から鳴門海峡の様子を覗けるガラス張りの部分が。リリは涙目になっていましたが、迫力抜群! 作品再現という意味でも、ぜひ立って見てみるのをオススメします。
↑展望室では、スタッフの方が優しくていねいに渦潮の解説をしてくださいました。原作では“途中で封鎖されていた”とあるため、リリたちはここにたどり着けなかったのかもしれません。
渦の道をゆっくり見学し、園内を散策した取材班。帰りもバスで鳴門駅前まで戻ります。残すは鳴門駅から鉄道での帰路だけ……なのですが、その前に忘れちゃいけない! 舞台探訪として必ず寄っておかなければならない場所があります。それが、第2話の挿絵のモデルともなった“駅前足湯ふろいで~”。
鳴門駅ロータリー中央にある木造の建造物で、無料開放されている誰でも利用可能な足湯です。営業時間は朝9時から夕方17時まで。バスや鉄道の待ち時間に使われているようで、この時も地元の方が多く利用されていました。利用する際は、室内に足を洗う場所があるので、そこで洗ってからお湯に足をつけましょう。また、タオルが1枚100円で販売されているとのことですが、入浴後に足をふくためのタオルを用意しておくとよいですね。
午前に瀬戸大橋、午後に大鳴門橋、という大冒険をしたリリたちにとっては本当に生き返る瞬間だったのでしょう。この癒やしのひと時は、“芙蓉”から“リリ”へと柚木の呼び方が変わる重要なポイントでもありました。
↑この木造の建築物内にあるのがふろいで~。ロータリー内でひときわ目立つので見逃すことはないかと思います。駅からまっすぐ進んで左手に入口がありますよ。
↑小さな回遊式の足湯。お湯には“天然温泉 あらたえの湯”の源泉を使われているそう。室内がとてもきれいに保たれていたのも印象的でした。
↑ゆるみきったリリの声が聞こえてきそうな第2話のイラスト。ハードな調査のあとの穏やかなひと時が、リリと柚木の距離を縮めていく――。
今回は、時間をかけて回ったこともあり、朝に高松駅を出発したのに戻ってきた時にはすっかり暗くなっていました。ですが、リリたちの足取りを追うとともに、大鳴門橋の雄大さと、徳島県自体の名物ともなっている渦潮の発生を見ることができ、とても充実した取材でした。
香川県が舞台の中心となっている『勇者である』シリーズにあって、今回の大鳴門橋と駅前足湯ふろいで~はかなり遠方の地。それだけに移動時間はかなり取られてしまいますが、それ以上に訪れる価値がある場所です! ぜひみなさんも計画を練ってみてはいかがでしょう? 瀬戸内海と太平洋が交わる迫力の風景、渦の道を歩く楽しさ、そして癒やしの足湯をぜひ味わってほしいです。
↑紅く夕日に染まる帰りの池谷駅にて。遠くに来た楽しさ、のどかな風景の素朴な美しさ、そして少しの寂しさ。これが旅愁というものなのかも、としみじみ。
3つの大橋と壁を調査するべく、瀬戸大橋記念公園から鉄道とバスを乗り継いで大鳴門橋へやってきたリリたち。橋の中にある渦の道に入ってみたものの、途中で道が封鎖されており、壁のある場所へは行くことができなかった。そしてその翌日、今度は愛媛にある来島海峡大橋へ。
かつて徒歩でも本州へ行けたというしまなみ海道の出発点であり、リリが大本命としていた橋。2人は自転車でしまなみ海道を進んでいくが、ここもまた途中で封鎖されてしまっていた。無駄だったという柚木に対し、リリは通れない、ということがわかったこと、そして柚木と2人で旅ができたこと自体が楽しく得難い時間だった、と告げるのだった――。
初回の勇者部活動にして、初の県外調査ともなったリリたちの足取りを追っていきましたがいかがでしたでしょうか? 次回は、大橋調査のお話から少し飛んで、リリたちが壁をすり抜けるための練習に行った場所を紹介したいと思います!
これを読んで『芙蓉友奈は勇者でない』の物語が気になった人は、全国の書店にて好評発売中の単行本『結城友奈は勇者である 勇者史外典』上下巻をぜひお手にとって見てください!『芙蓉友奈は勇者でない』以外にも、『上里ひなたは巫女である』『烏丸久美子は巫女でない』という読み応えたっぷりの2作品に加えて、書き下ろしノベル1話が収録されています。
■結城友奈は勇者である 勇者史外典 上
■結城友奈は勇者である 勇者史外典 下
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